今週のG1レースは東京競馬場芝1600mで行われるヴィクトリアマイル2018
春の牝馬マイル王決定戦となるレースそして5週連続東京G1の第2戦となります
ここではそんなヴィクトリアマイル出走馬1頭1頭の血統評価(短評とも言う)
これを馬番順にしていこうかと思います.

※もし気付いた事があれば随時更新していく予定です
 

まずは過去のヴィクトリアマイルから見えてきたポイント


 

これは過去10年におけるヴィクトリアマイル1~3着馬の父と母父が分かるもの



そしてこれを見て欲しいんですが
昨年は重→稍重へと変化する馬場で行われた影響もあってか
明らかに例年よりは時計一つ掛かってました
つまり昨年の結果はあまり参考にしないスタンスで挑もうかと
ステイゴールド→メイショウサムソン→母父エリシオという決着で
サンデーのスタミナ型や欧州ノーザンダンサーの血が前面に出た馬で上位独占になりましたから

父系はあまり偏った特徴はないように思うんですが・・
取り敢えず人気以上に走って馬券になってる父を持つ馬には目を向けておいた方がいいかも?

16年7番人気1着 ストレイトガール(母方タイキシャトル×ダンチヒ系)
15年12番人気2着 ケイアイエレガント(母父エーピーインディ)
15年18番人気3着 ミナレット(母父ウォーニング)

これは15年と16年に人気より着順が上だった馬なんですが
高速決着の影響からかやはり母方がスピード持続力に長けてる印象がありますね
ウォーニングに関しては欧州血統ではあるんですが
サニングデールとカルストンライトオというスプリントG1馬を日本で出してるのもミソ

さらに東京G1で活躍傾向のあるHaloクロスを持つ馬も要注意
連覇したストレイトガールとヴィルシーナがこれに該当
東京=速い脚が要求されやすいのでサンデーの父でもあるHaloの血が活きやすいのかも

あとはロベルトやニジンスキーの血を母方に持ってる馬も活躍が非常に目立ってます

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あと今回ポイントになると思ってるのがカワキタエンカの出走ですね
人気を背負う馬ではないにせよ十中八九この馬が逃げると思われます
そこでこの馬が走った近走のレース結果は見ておいたほうがいいかなと
何かそこに血統的特徴があったりするかもしれないので

18福島牝馬S


18中山牝馬S


18洛陽S


17秋華賞


17ローズS


これらがカワキタエンカが逃げた直近5レースにおける1~3着馬の父

サンデー系種牡馬は圧倒的に分が悪くて非サンデー系種牡馬特にノーザンダンサー系種牡馬
こんな馬を相手に連れてくるという特徴が見つかりました

中山牝馬S、洛陽S、秋華賞は湿った馬場ですがな・・と言われたらそれまでではあるんですが
(ローズSも当日は稍重→良)

つまりサンデー=斬れを誘発しにくい逃げ方と考えてみるのも面白いかも!?
 

今年の出走馬の血統分析


レッツゴードンキ




父はキングカメハメハでキングマンボ~ミスプロ系
産駒はケイアイエレガントとアパパネとレディアルバローザがこのレースでは馬券に
昨年の臨戦過程と比べれば今年のほうがまだ多少は余裕はありそうですが
フェブラリーSが間隔開けての臨戦且つダート替わりで内を突いて5着
これがかなりショックに反応し頑張った部類に感じて高松宮記念も2着
今年も昨年と同じ延長臨戦でどこまで耐えれる事が出来るか?
マーベラスサンデー×ジェイドロバリーの母方はややパワー優勢に感じるもののスピードもあり
母系にはロベルトの血も見えております
結構取捨に悩む1頭になりそうでありますが・・・
 

ミスパンテール




父ダイワメジャーはサンデー系種牡馬
母方はロベルト系シンボリクリスエスにニジンスキー系マルゼンスキー
つまりロベルトもニジンスキーも母方に持つ馬という事に(配合はスピード色薄め)
近親にはオークス含め東京重賞3勝馬のウメノファイバーと同じく東京重賞3勝のウインラディウス
3歳時のオークスでは奮わなかったですが2度目の東京重賞で血が騒ぐか?
3走前に間を割って勝ち切ったターコイズSからの2走前京都牝馬S
ここは絶対厳しいタイミングと思って評価を下げたら1番人気1着
そして前走阪神牝馬Sも勝利という事でこれで4連勝中になってるんですが
その前走は逃げて且つ超スローとかなり楽な競馬になってしまいました
そこから5週という間隔は同馬が走った過去の重賞の中では最も間隔が詰まった重賞に
さすがに蓄積の疲労は気になりますし楽→苦のタイミングになるのは明白
まあカワキタエンカという存在も居ますし差し実績もある馬なんで控えるでしょうからね
あっさり連チャンで乗り切られる可能性もありますが
それを想定3番人気で賭けてみるというのは自分はちょっと違う気はしてます
 

ラビットラン




この馬は米国産馬ですから全体的な配合はスピード&パワーに長けております
父Tapitのイメージってやっぱりテスタマッタやラニに代表されるように「ダート」
芝って全くダメな印象があるんですが産駒成績を見ると実はそうでもないんですがね
ダート配合らしくワンペースに強くて緩急なペースは弱いのが同馬と産駒の印象
カワキタエンカの逃げたレースでは1.4着と合ってる可能性はありそう
ノーザンダンサー系ではないもののTapitは非サンデー系種牡馬ですし
Dixieland Band×Alydarの母方はもちろんパワーに寄ってるとは思いますが
近親の活躍馬や半弟のアサクサゲンキを見るとスピード有る牝系ではあり
 

ジュールポレール




ディープインパクト産駒で昨年の当レース3着馬
勢いそのままに初G1を迎えた昨年と比べると今年は勢いの差は歴然
このレースで走るディープはG1連対馬か初G1かのどちらか。。つまり実績馬か鮮度かなんで
やっぱり昨年よりは落ちる印象は拭えないかと
母父エリシオは欧州ノーザンダンサー系ですが母母父がミスタープロスペクターでバランス型
 

レーヌミノル




父ダイワメジャーはサンデー系種牡馬でノーザンテーストを内包
サンデー系でもスピード型の部類に入ってくるでしょう
タイキシャトル×ロイヤルスキー×テスコボーイの母方は素晴らしいスピード特化配合
タイキシャトルというのがニジンスキー内包しておりHaloクロスの3×4持ち
母方の血統構成はここでは非常に魅力あふれるものがあります
距離を短くして良さが出るか?と思ったら弾き切れず均衡気味に
ただ昨年のマイルCS4着の内容が非常に濃いですし
今回延長臨戦になりますが前走差した分だけ前へ行く位置取りは期待出来るのはないか
つまりフィリーズレビュー→桜花賞と同じ図式でここがラストチャンス!?
 

レッドアヴァンセ




ディープインパクト産駒で先週同距離G1であるNHKマイルカップでワンツーを決めた父
先週その予想記事内で書いたようにそれだけでおいそれと飛び付きたくない現状も
このレースで走るディープもG1実績馬か初G1かのどちらか。。つまり実績馬か鮮度か
同馬はG1経験こそありますが2走前が条件戦なので鮮度はある部類でしょう
そして半弟には先週のNHKマイルカップで3着に激走したレッドヴェイロンがおり
半兄クラレントも東京マイルG1で複数激走という実績
母父ダンシングブレーヴは欧州ノーザンダンサー系で
母母父テスコボーイはナスルーラ系でバランス型でスピード持続力血統
 

カワキタエンカ




ディープインパクト産駒で先週同距離G1であるNHKマイルカップでワンツーを決めた父
先週その予想記事内で書いたようにそれだけでおいそれと飛び付きたくない現状も
このレースで走るディープもG1実績馬か初G1かのどちらか。。つまり実績馬か鮮度かなんで
この馬はそのどちらでもないですし
ただ母方のクロフネ×フォーティナイナーはパワーとスピードに長けた配合
4代母ではありますがニジンスキーの血も持ってはいます
 

クインズミラーグロ




父マンハッタンカフェはサンデー系種牡馬
元々マンハッタンカフェは根幹距離より非根幹距離のほうが成績良いんですが
近年の産駒はさらにそれに輪をかけたような成績になってます
この馬の昨年重賞連続好走は十分評価出来るとは思ってますが根幹G1では厳しいか
母方はグレイソヴリン×ボールドルーラーというナスルーラ配合でパワー&スピード特化型
 

ソウルスターリング




父Frankelはサドラーズウェルズ系でノーザンダンサー系種牡馬
ですがFrankelの母父であるデインヒル~ダンチヒの血が濃く出てるタイプか!?
過去のレースぶりからは血統よりも軽めの印象
母方のMonsun×Dashing Bladeは本格的な欧州配合
レースの血統傾向からはイマイチもカワキタエンカが逃げるレースでは悪くない父系ではあり
前走阪神牝馬Sはスタートが今一つで途中から上がっていきましたが完敗
ずっと着順は悪いですが毎日王冠はディープ独占の究極上がり勝負でしたし
天皇賞秋も伸びる所を通った上位馬に比べやや外寄りでしたし7-9-10-6着とVライン
ジャパンカップもその天皇賞秋で頑張った後の割には崩れなかった
この内容があるだけに前走だけで簡単に見限っていいものか?
厩舎的にも重賞では間隔開けての臨戦よりこれ位の間隔のほうが近年結果は出てます
ちゃんとスタート決めて位置さえ取れればここは人気落ちが拾えますし
ここでダメなら次はショックを与えた時に買えばいいかなと
 

アエロリット




父クロフネがヴァイスリージェント系で米国型ノーザンダンサー系
過去ホエールキャプチャが2度とブラボーデイジーが馬券になってます
今回は前走中山記念からの臨戦になるので短縮臨戦という事に
ホエールキャプチャの12年とブラボーデイジーも前走1800mからの短縮臨戦でしたが
共にそこで先行してましたからこのあたりも中山記念で先行してるので合致してますね
カワキタエンカが逃げた時に良さそうな父がノーザンダンサー系でもありますし
その中山記念はタイトなペースを先行し5番人気2着
実は2度のG1(桜花賞、秋華賞)も前走で人気より着順が上で連対し凡走
共にアップ戦でしたし間隔開けての臨戦とはいえやや気にはなります
その2度の凡走は湿った馬場でのもの
クロフネに母父がサンデー系でもパワー有るネオユニヴァースなんで
よりパワー配合っぽいなら走っていい場面とも言えるでしょうから尚更ですね
それか逆にクロフネが前面に出てて良のスピード勝負向きならば凡走の言い訳は成り立つ
牝系はミッキーアイルやラッキーライラックが居るのでそっちの可能性大かなあ?
 

アドマイヤリード




父ステイゴールドはスタミナ型のサンデー系種牡馬
母方はミスプロ系×グレイソヴリン系でバランス型の配合
昨年の勝ち馬ではありますがその昨年時とはまるで臨戦過程が違いますね
昨年は2走前条件戦を勝ってから勢いそのままにといった感じでしたから
ですが・・前走阪神牝馬Sは最後内から間を割って伸びてたのでCっぽさも感じる
ならばステイゴールドらしくアップ戦となるここで再度内枠なら面白いかも?
但し昨年は稍重馬場でした良の時計勝負になると父からしてもやや足りない感はあり
従って当然今年も湿ると要注意にはなってくるんでしょうが・・
 

エテルナミノル




父エンパイアメーカーはミスプロ系種牡馬
当レースでのキングマンボ系を除いたミスプロ系種牡馬成績は【0.0.0.8】と不振傾向
実はエンパイアメーカーは重賞に限定すると好走例は意外とアップ戦が多し
ただやはり父系の不振はk気になりますしさすがに厳しい印象
母父フジキセキは当レース父として複数の好走馬を出しており
母母父リアルシャダイはロベルト系
 

ワントゥワン




ディープインパクト産駒で母方はコテコテの欧州配合
このレースで走るディープはG1連対馬か初G1かのどちらか。。つまり実績馬か鮮度かなんで
そういった意味では初G1というのは良く映ります
しかしこういう鮮度ある馬は前走でのリズムも大事だと思うので
さすがに前走阪神牝馬S12着はリズムが悪すぎですね
 

リエノテソーロ




父Speightstownはミスプロ系種牡馬
当レースでのキングマンボ系を除いたミスプロ系種牡馬成績は【0.0.0.8】と不振傾向
ストームキャット内包という事でパワーとスピードに長けた父
母方もダンチヒ~ミスプロ~アリダーでパワーとスピードに長けたイメージ
まあ米国産馬ですからそれも至極当然
こういう配合の馬は一度リズムを崩すと厳しい気はしますね
実際NHKマイルカップ2着も好走なんかリズム良かったですから
 

デアレガーロ




父マンハッタンカフェはサンデー系種牡馬で当レース産駒成績が【0.0.0.11】
元々マンハッタンカフェは根幹距離より非根幹距離のほうが重賞成績良いんですが
近年の産駒成績を眺めると晩年になるにつれてさらにそれに輪をかけたような状態
従ってタイミング的には産駒得意の冬の京都で非根幹替わりだった前走がベストの感
間を割って激走した後でストレスがあったはずのミスパンテールに勝たれてしまう程なので
レベル的にもそこからかなりの成長がないと厳しいのかなと
4走前の1200mで馬込みから間を割る競馬も経験しており
総じて揉まれ弱い馬が多いマンカフェでも同馬は多少揉まれても大丈夫なタイプでしょうが・・
母方は大一番で強いリボー系のAllegedが入ってて
ミスプロにボールドルーラーも入ってるのでスピードも供給
実際半兄にはシュプリームギフト・ベステゲシェンクと1200m重賞活躍馬も居てますが
 

リスグラシュー




父はハーツクライでサンデー系種牡馬
東京20勝・中山8勝・阪神8勝・京都4勝というのがハーツクライ産駒の重賞勝利数
それぞれ分母の違いはあるものの東京コースの成績が抜けていいというが特徴的
オークスで5着に負けてしまってますがこれは前走頑張った後でのもの
ここまでは基本的に前哨戦で程よく負けてアップ戦で走ってくるという成績を辿ってます
ですから前走阪神牝馬Sで程よく負けたっていうのは
ここで走る為には最高の負け方だったでしょう
逆にここで走って安田記念に参戦するなら危ない気はしますね(気が早いですが)
American Post×Miller’s Mateの母方は欧州配合で重めの配合
父含めてかなりスタミナに長けた血統構成になってるのでスピード馬場には一抹の不安も
ただここは十分走れるタイミングであるのは間違いないと思うんでそれは相殺出来そうではあり
 

デンコウアンジュ




父メイショウサムソンはサドラーズウェルズ系で欧州ノーザンダンサー系
前走福島牝馬Sで一緒に走って3着してるように
カワキタエンカが逃げるレースでは悪くない父系ではあります
この馬が馬券になった重賞の3レースはいずれも短縮臨戦且つ外枠替わりでのものでしたが
前走で初めて延長臨戦それも産駒が苦手とする延長で走ったこれをどう捉えるか!?
ポテンシャルの証明ととるか?頑張ったので反動を懸念ととるか?
母父マリエンバードは欧州ノーザンダンサー系でニジンスキー系
欧州ノーザンダンサー配合なら昨年のように湿った馬場のほうが良さそうではあります
 

メイズオブオナー




父はサンデー系でもスタミナ型のハーツクライ
初重賞だったローズSはゴール前で前が狭くなってブレーキが掛かった分だけ仕方なかった面も
この時はハーツクライが苦手とする短縮臨戦でしたしね
ただその後の愛知杯はもうちょっと頑張って欲しかった印象
結局前走と3走前はダウン戦に反応してるので今回再アップ戦で走れますかね?ましてやG1
母父Holy Roman Emperorはダンチヒ系でその奥がミスタープロスペクター
割とスピード持続力に長けた印象があるだけに・・
しかも3代母があのキングマンボ母でもある欧州名マイラーのMiesqueとなかなかの名血
 

最後に注目馬と一言


 
はっきり言って今回マッチしてると思える馬は少な目の印象ですね

リスグラシューはタイミング的にはピッタリでしょうが血統的には欧州色が強め
アエロリットが人気どころでは最も無難かなあとは思えます
ソウルスターリングはこれも欧州色が強いですがカワキタエンカの逃げる競馬で合いそうな父
 
 
そんな中で現時点で最大の惑星と感じてる馬は→レーヌミノル