今週のG1レースは阪神競馬場芝2200mで行われる宝塚記念2018
上半期の締め括りとなるグランプリレースであります
ここではそんな宝塚記念出走馬1頭1頭の血統評価(短評とも言う)
これを馬番順にしていこうかと思います
※もし気付いた事があれば随時更新していく予定です
まずは過去の宝塚記念から見えてきたポイント
これは過去10年における宝塚記念1~3着馬の父と母父が分かるもの
梅雨時期に開催される事もあってか馬場状態はまちまち
取り敢えず良馬場と湿った馬場での結果を分けて考察してみようかと
15年6番人気1着 ラブリーデイ(父ミスプロ系、母母父トニービン)
15年10番人気2着 デニムアンドルビー(母方ミスプロ系×ヌレイエフ)
15年11番人気3着 ショウナンパンドラ(母方フレンチデピュティ×ディクタス)
14年9番人気2着 カレンミロティック(母方A.P. Indy×Caerleon)
14年8番人気3着 ヴィルシーナ(母方ミスプロ系×ヌレイエフ)
まずは良馬場で人気以上に走って馬券になった馬の特徴を見て行くと(過去5年中13年~15年)
母方に欧州血統を携えつつミスプロ等の米国志向の血を併せ持つこんな馬が良く走ってますね
これらの父を見てもサンデー系が中心なんでバランスの取れた血統構成馬というのが良さそう
17年3番人気1着 サトノクラウン(母方ミスプロ系×ミスプロ系)
17年5番人気2着 ゴールドアクター(母父アリダー系)
17年4番人気3着 ミッキークイーン(母母父ミスプロ系)
16年8番人気1着 マリアライト(母父ミスプロ系)
そして湿った馬場で人気以上に走って馬券になった馬の特徴を見て行くと(過去5年中16年~17年)
サトノクラウンとゴールドアクターの父が非サンデー系種牡馬であったように
湿った分だけパワーのほうに寄るのかなあという感じ
ここからして共通して言えそうなのは
母方に米国志向の血を持つ馬が馬場問わず好結果を出している
これを重視した考えでいってみるというのを週初めでは考えております
今年の出走馬の血統分析
ステファノス
ディープインパクト産駒は総体的に前走G1からのダウン戦は好成績な傾向
同馬の前走新潟大賞典はG1からのダウン戦で走れそうな所も11着
しかしこの馬自体はそのG1からのダウン戦で1.7.2.5.6.2.11着と勝利はOPのみで重賞は2.3着まで
逆に3度のG1好走は前走凡走からのアップ戦
前走新潟大賞典は超スローで位置取り勝負になってしまったので凡走には目を瞑る手も
さすがに力は落ちつつあるかもしれませんが・・強い相手にも立ち向かえるタイプだけに
母方のクロフネ×Seeking the Goldはパワーとスピードが強調された米国配合
ノーブルマーズ
ジャングルポケット産駒はトーセンジョーダンやジャガーメイルが当レースで走りましたが凡走
阪神コースの産駒成績は悪くはないんですがね
母父Silver Hawkはロベルト系で宝塚記念と相性良いグラスワンダーの父
母母父Table Playはセントサイモンの系統で自身は米国で活躍した馬
近2走頑張った後だけにお釣りが果たして残ってるのか?この枠で逃げられれば・・
サトノダイヤモンド
2走前の金鯱賞は近年のディープインパクト産駒にとって割と得意とするダウン臨戦
海外での2走で思い切り苦を味わった後だったので
そのギャップからある程度は楽に感じるであろうという場面で3着と馬券圏内
しかしその金鯱賞は何かもさもさした走りという感じで
そこから高速決着に対応しうるのか?と思い前走大阪杯は評価を落としました
ましてやその大阪杯への臨戦がG1→G2→G1で
そのG2で3着内だった馬のディープインパクト産駒古馬の成績が近年悪いのもあったので
まあ鞍上が結構下手に乗ってたのもあったでしょうが(笑)
そんな大阪杯に比べるとここは多少時計が速くなっても上がりが掛かりやすい条件
ならば延長でルメール替わりでしっかり前へ行く位置取りが取れさえすれば
いや、この枠ですからそれが必要になってきそう
母方のOrpen(ダンチヒ系)×Southern Haloはスピード特化の配合
前走の内容含め年齢を重ねる事によって
スピードというよりは母母父Southern Haloの米国型の血=パワーがより出て来てる印象
ミッキーロケット
キングカメハメハ産駒で前走天皇賞春は内枠を活かし切った好騎乗で4着
しかしその天皇賞春を凡走していた同じ父のローズキングダムにヒットザターゲットがここで4着
この2頭から考えると前走で頑張り過ぎた感は否めない
しかも母方のPivotal×Caerleonは欧州ノーザンダンサー系配合で欧州色強し
ストロングタイタン
父Regal Ransomはフォーティナイナー系種牡馬で米国型のミスプロ系
その昔スイープトウショウが同じ父系(父エンドスウィープ)で当レースを制してます
そして母方のTiznow×Seeking the Goldは米国配合
母方は良いんでしょうが父含めると米国色に偏り過ぎてバランス的にいまいちの感
前走鳴尾記念の内容は延長臨戦でペースは2走前より厳しくなったのに勝ち切ったのには驚き
しかも内から伸びてレコードだったので逆にここに向けては走り過ぎたような
デムーロで出し切った後に乗り替わりというのも・・
アルバート
父アドマイヤドンはミスプロ系種牡馬
フォーティナイナー系にキングマンボ系のミスプロは結果を残してるものの
この2系統以外のミスプロ系は数こそ少ないものの苦戦傾向にあり
母母父がスピード持続力に長けたノーザンテーストであるものの
父方のトニービンと母父ダンスインザダークからスタミナをかなり受け継いでるのか
エンジンの掛かりが遅い印象のステイヤーで忙しく感じる短縮臨戦は苦手
パフォーマプロミス
ステイゴールド産駒ですから飛びつきたくはなります
しかし勝ってる馬はゴールドシップ・オルフェーヴル・ドリームジャーニーと人気馬
もう1頭ナカヤマフェスタが勝ってますがこれは湿った馬場でした
馬キャラ的には東京の決め手勝負よりは急坂や湿った馬場のほうがより良いような気はするので
前走よりはこの舞台の方が向きそうではあるし特殊馬場というおまけは欲しい所
母父タニノギムレットはロベルト系でもズレたロベルトで日本的瞬発スピードに長けた血
その奥に内包してるクリスタルパレスから欧州色も内包
母母父はノーザンダンサーでここから米国の血が供給
ダンビュライト
父ルーラーシップはキングマンボ系種牡馬
ここまでルーラーシップ産駒は距離が伸びるごとに成績がアップする傾向
しかも重賞では短縮臨戦は苦手で延長臨戦または同距離臨戦が得意な傾向
今回は2000m→2200mというのは良い部類でしょう
ですが・・大阪杯の後に香港を使ったのが余計に思えますね
母父サンデーからスピードと斬れ、母母父Rivermanから欧州のスタミナを、という母方の配合
一族はダートの活躍馬を多く輩出しており近親は当レース勝ち馬マリアライト
母方はややパワーに長けた血統構成か
サトノクラウン
父Marjuはノーザンダンサー系種牡馬で欧州型
Rossini×Vettoriの母方はミスプロ配合ではあるんですが共に欧州で活躍した馬
スピードとスタミナのバランスが取れた母方の配合になるのかと
まあ昨年勝った時のように湿った馬場というのがこの馬にとっては理想的
昨年のジャパンCは極悪馬場でキタサンブラックに挑みにいって2着した秋天の反動もあったか
ただその次の有馬記念は私的には高評価したんですがいいとこなく惨敗
間隔をしっかり開けた前走ドバイシーマクラシックも凡走
条件的にここは向くステージではあるものの
昨年天皇賞秋で出し切ったのがまだ影響してる可能性も!?
ヴィブロス
父はディープインパクトで母父Machiavellianはミスプロ系で米国志向もあり
母母父ヌレイエフは欧州ノーザンダンサー系で非常にバランスの取れた血統構成馬
全姉に当レース3着のヴィルシーナも居てますし
ただ現時点で想定2番人気という事は人気以上に走って馬券になるには1着しかない!?
というか実際そこまでこの馬は強いのか!?
G1→G2→G1でそのG2で3着内だった馬のディープインパクト産駒古馬の成績が近年悪し
だからそんな臨戦だったエリザベス女王杯は仕方なしという考え方もありでしょうが
ノーストレスで鮮度もまだあった状況で外枠だったにせよ5着は物足らない印象
血統は合うんですが2番人気に馬が見合うバランスとは思え難くく
印の落としどころに悩みそう(押さえるか?消すか?)
サイモンラムセス
父ブラックタイドはサンデー系種牡馬
代表産駒にキタサンブラックが居るものの全体的にはパワーに寄ったイメージの種牡馬
母方マヤノトップガン×リアルシャダイはロベルト系配合
血統構成は米国色とはまた違った馬力=パワーに富む印象
タツゴウゲキ
父マーベラスサンデーはサンデー系種牡馬で自身が当レース勝ち馬
産駒もシルクフェイマスが2着してますね
Singspiel×Diesisの母方は重めの欧州配合
結局は同じ父であるスマートギアのようにローカル2000m重賞が合うタイプか
ワーザー
父Tavistockはモンジューの血を引くサドラーズウェルズ系で欧州ノーザンダンサー種牡馬
まあ普通に重いでしょうが・・この宝塚記念という舞台は
高速決着になりやすい大阪杯や天皇賞春に比べると
同じ春のG1でも海外馬がまだ走れる方になるのでは?
先週までは高速馬場でしたが週中の雨と土曜も雨予報があるのは追い風
それに宝塚記念自体上がりが掛かりやすい傾向にあるのも良いと思います
Zabeel×Ascot Knightの母方からは米国色はやや薄いですが・・
あとこの成績表だけ見ると明らかにここは狙いたくなるタイミングでしょ!
多頭数競馬と輸送というハードルはありますがね
スマートレイアー
父はディープインパクトで母方ホワイトマズル×Groom Dancerは重めの欧州配合
15年米子ステークス以降G1【0.0.0.8】それ以外【4.3.1.0】という非常に分り易い戦績
負けてるとはいえG1でも差のない所には来てはいるんですが・・
あとやっぱり前走天皇賞春が一つ余計だった感も
ゼーヴィント
ディープインパクト産駒で今回出走してる5頭のディープ産駒の中で唯一となる初G1挑戦
母父ブライアンズタイムは米国志向が強く
母母父Dayjurはダンチヒ系でスピード寄りも自身は欧州で活躍
バランス的には人気以上に走ってもおかしくないイメージ
母が短距離馬で近親も短距離で活躍した馬が多いにせよ近2走の2500mの競馬は物足らない
G2で歯が立たなかったというのがどうしても引っ掛ってはきますね
キセキ
父ルーラーシップはキングマンボ系種牡馬
ここまでルーラーシップ産駒は距離が伸びるごとに成績がアップする傾向
しかも重賞では短縮臨戦は苦手で延長臨戦または同距離臨戦が得意な傾向
今回は2500m→2200mという臨戦が果たしてどう出るのか!?
しかもこの母方ロンドンブリッジ~オールフォーロンドン一族でありますが
重賞では圧倒的に延長臨戦が良くて延長適性の高い一族
前走日経賞で気性面で難しそうな面を出してしまったのもどうか?
超極悪馬場だった菊花賞を勝ってから香港を使ってしまった・・
まだ馬に精神的なストレスが残ってるんじゃないかと妄想
最後に注目馬と一言
ステファノス
サトノダイヤモンド
パフォーマプロミス
ワーザー
血統的&タイミング的に気になるのはこの4頭
そしてこの血統評価記事から注目したい馬は→ステファノス