今週は3歳牝馬たちによる戦いとなる秋華賞2017
先日のスプリンターズステークスでも取り組んだ出走馬全頭血統評価なんですが
この秋のG1シリーズは全部やってやろうかと!

という事でここでは秋華賞出走馬1頭1頭の血統評価(短評とも言う)を各馬五十音順にしていきます
 

まずはポイントから


 


これは過去10年における秋華賞1~3着馬の父と母父が分かるもの

パッと見て分かるようにディープインパクト産駒が5年連続で馬券になっており昨年まで3連勝中
馬券になった馬は全て1~3番人気で人気にしっかりと応えてるイメージ
しかしながらビッシュ、タッチングスピーチ、デニムアンドルビーといった人気馬は沈んでます
これらの共通点は母方が欧州血統で重めの馬であった事

ヴィブロスとミッキークイーンは母方にミスプロを
ショウナンパンドラは母父が米国型ノーザンダンサーのフレンチデピュティ
ディープインパクト産駒以外でも
昨年2着のパールコードは母方が米国志向強めの配合
昨年3着カイザーバルの父はミスプロ系種牡馬のエンパイアメーカー
重めの欧州血統よりもアクセントとしてスピード&パワーに長けた血を持つ馬
これを狙うというのが有効になるのでは?

あとはキングマンボの血でしょう
キングカメハメハ産駒が4頭馬券になってますし
母父キングマンボのリラコサージュは15番人気3着で大穴を演出
メイショウマンボの父スズカマンボもキングマンボ内包種牡馬でした

そして気になるのは週末の天気でして現状雨予報が出ております
もし馬場悪化となればスピード&パワーとは逆ベクトルの欧州血統
斬れとスピードのディープインパクトよりはまた違う種牡馬
このあたりにも目を向ける必要はありそうなので直前まで見極めるしかなさそうです
 
これらを踏まえつつ各馬の評価を見て頂ければいいかと思います
 

出走各馬の血統評価


アエロリット




父クロフネはフレンチデピュティ~ヴァイスリージェントの系統で米国型ノーザンダンサー系
同じ父であったホエールキャプチャが11年に1番人気3着
ホエールキャプチャはデビューからオール3着内で前走ローズS1番人気1着という臨戦
つまり最高のリズムでも3着どまりでした
アエロリットも前走クイーンS2番人気1着で2走前がNHKマイルC勝ちとリズムは良し
では何が気になるか?というと1800m→2000mの延長臨戦
実はクロフネ産駒は芝重賞における延長臨戦が苦手で数字的には勝率2.4%連対率8.3%と低迷
短縮と同距離と比べてもこの数字は大きく見劣りするものではあり
まあ前走は延長臨戦だったんですがね(笑)それでもG1でどうなのか??
ただ母母父ヌレイエフというのは秋華賞でも好走血統の一つ
前走クイーンSからの臨戦で馬券になった2頭は共に非サンデー系種牡馬のジャングルポケット産駒
ジャングルポケットはヌレイエフ内包ではあります
近親にはミッキーアイル・キングレオポルド・タイセイスターリー
この並びを見ても延長というのがプラスに出るとは思えないんですがね・・
番手からの競馬も出来る馬ですが前走で逃げて楽に感じた分だけ
ここで控えると多少でも苦を感じる可能性もあるのではないかとも考えます
 

ヴゼットジョリー




父ローエングリンはサドラーズウェルズ系で欧州ノーザンダンサー系種牡馬
今回は1600mポートアイランドSからの臨戦ですので400mの延長臨戦になりますが
ローエングリン産駒はこの延長臨戦の成績が短縮と同距離に比べると極端に悪し
(複勝率だと短縮27.2%同距離26.6%に対して延長10.9%)
母父は大種牡馬のサンデーサイレンスですがその奥Saumarez~Lyphardは欧州血統
出走馬唯一の1600mからの臨戦なんで異端性はありそうですが血統的には厳しいか
 

カリビアンゴールド




父ステイゴールドはサンデー系種牡馬でスタミナ型サンデーの範疇
同じサンデー系種牡馬でスタミナ型のダンスインザダークはこのレースよく走ってますが
ステイゴールド産駒における秋華賞成績はここまで7番人気以内が4頭居て【0.0.0.9】と苦戦
京都2000mは中央4場(東京、中山、阪神)の2000mと比べても成績が最も悪く期待値も低し
母父Cape Crossは欧州も辿ればダンチヒ系で母母父がMr. Prospectorとスピードに長けた配合
前走紫苑Sは6番人気2着と頑張った後なので疲労は心配
ただ重賞であるローズSと紫苑Sを人気より上の着順で馬券になった馬は
ヴィブロス、カイザーバル、タガノエトワール、キョウワジャンヌとこのあたりですが
いずれも2走前が条件戦を使ってたのでこれが疲労を軽減させてくれるのかも?
この馬は2走前が1000万下なんでリズム重視ならこの臨戦は面白いか
 

カワキタエンカ




ディープインパクト産駒ですがおそらく1~3番人気に推される事はないでしょう
秋華賞におけるディープ産駒ですが1~3番人気だと【4.2.0.4】4番人気以下だと【0.0.0.11】
物凄く人気に従順でありましてそういった意味からして厳しいのかもしれません
でも母方のクロフネ×フォーティナイナーはヴァイスリージェント×ミスプロ配合
つまりスピードとパワーに長けた配合であります
前走ローズSは6番人気2着と頑張った後なので疲労は心配
(ここからはカリビアンゴールドの所でも書きましたが)
重賞であるローズSと紫苑Sを人気より上の着順で馬券になった馬は
ヴィブロス、カイザーバル、タガノエトワール、キョウワジャンヌとこのあたりですが
いずれも2走前が条件戦を使ってたのでこれが疲労を軽減させてくれるのかも?
この馬は2走前が1000万下なんでリズム重視ならこの臨戦は面白いか
 

タガノヴェローナ




父クロフネはヴァイスリージェント系で米国型ノーザンダンサー系種牡馬
今回は1700mダートからの臨戦になるので延長臨戦
実はクロフネ産駒は芝重賞における延長臨戦が苦手で数字的には勝率2.4%連対率8.3%と低迷
短縮と同距離と比べてもこの数字は大きく見劣りするものではあり
今回は初芝のレースになりますが母方のキングカメハメハ×トニービン
そして半兄であるタガノエスプレッソとタガノトネールは芝実績あるので新鮮さはあるでしょう
それでも兄達はダートで走ってる馬ですから父含め厳しいでしょうが
 

ディアドラ




父ハービンジャーはダンチヒ~欧州ノーザンダンサー系種牡馬
芝重賞だとハービンジャーは連対率&複勝率が最も高いのが京都コース
そして前走との間隔は一見開いてたほうがいい筈のハービンジャーですが
牝馬に関してはそんな事はなく数字だけなら間隔が詰まってるほうが圧倒的に好走してるという事実
前走が紫苑Sなんで間隔は詰まってる部類でしょう
産駒の京都2000m成績もクラスが上がっても全然落ちずに走ってるんですよねえ
母父スペシャルウィークはぶっちゃけよう分かりませんが(笑)
その奥のMachiavellianはミスプロ系なんでスピード
さらにその奥は秋華賞好走血統であるヌレイエフ持ち
現在2連勝中で2走前が1000万下の条件戦を使っており文句なし
 

ハローユニコーン




父はハーツクライでサンデー系種牡馬
ヌーヴォレコルトとキョウワジャンヌの2頭が同じハーツクライ産駒で当レース馬券に
この馬は母方がヌレイエフ×ネヴァーベンドなんで欧州配合
父も込みで重い血統配合なんで馬場が重くなったほうが期待値が上がりそうではあり
逆に良馬場で斬れ&スピード勝負になるとしんどいでしょう
 

ファンディーナ




ディープインパクト産駒ですがおそらく人気は3or4番人気くらいでしょうか?
秋華賞におけるディープ産駒ですが1~3番人気だと【4.2.0.4】4番人気以下だと【0.0.0.11】
物凄く人気に従順であるのがディープなのでこのあたり非常に微妙なラインではあります
ただこの上位人気で馬券になった6頭は全て前走で連対しており
前走ローズSで走れなかったのはディープ=リズム重視ならどうなん??という思いはあり
母父Pivotalは秋華賞好走血統の一つであるヌレイエフ系で欧州ノーザンダンサー系
母母父A.P. Indyはボールドルーラー~ナスルーラでスピード持続力血統
母方の配合はバランスの取れた印象ではあります
 

ブラックオニキス




父ブラックタイドはディープインパクトの全兄にあたりサンデー系種牡馬
サンデー系でもややパワーにも長けてるというのが産駒の特徴ではあります
母方はダンチヒ×ノーザンテーストでややスピードに勝ったノーザンダンサー系配合か
 

ブラックスビーチ




この馬もディープインパクト産駒ですが前走ローズSが16着と全くいいとこなく完敗
人気に従順且つ馬券になった6頭は全て前走で連対
という秋華賞でのディープ産駒の特徴からいけばなかなか買い難いイメージ
母父キングマンボでその奥はスピード持続力に長けた血を持ってはいますし
近親にアグネスデジタルが居る血統馬ではあるんですが・・
 

ポールヴァンドル




父はダイワメジャーで京都2000m成績は勝ち切れないものの連対率と複勝率は高い傾向
クラス別でも上から下まで満遍なく走ってるのでイメージよりは意外と悪くない
母方は秋華賞好走血統であるヌレイエフ系の母父に母母父Kaldounはグレイソヴリン系
という事で欧州配合になります
ディープインパクト産駒が走る舞台で勝負するには斬れ不足
母方の配合からしても良馬場なら苦しいイメージがするので週末どれだけ馬場が重くなってくれるか?
ダイワメジャー産駒は湿った馬場はかなり得意ですからね
ずっと先行競馬しかしてなかった馬が前走差して好走(4番人気3着)というのは驚きましたし
重賞であるローズSと紫苑Sを人気より上の着順で馬券になった馬は
(ヴィブロス、カイザーバル、タガノエトワール、キョウワジャンヌ)
いずれも2走前が条件戦を使ってましたから2走前1000万下からの臨戦にこの勢いは魅力的
 

ミリッサ




ミリッサもポールヴァンドルと父も一緒で母方も欧州血統で似通ったイメージ
父はダイワメジャーで京都2000m成績は勝ち切れないものの連対率と複勝率は高い傾向
クラス別でも上から下まで満遍なく走ってるのでイメージよりは意外と悪くない
ディープインパクト産駒が走る舞台で勝負するには斬れ不足
母方もサドラーズウェルズにハンプトンつまりコテコテの欧州配合なんで良馬場なら苦しいイメージ
ただ馬場がもし重くなると話は別
ダイワメジャー産駒は湿った馬場はかなり得意ですしそうなると斬れ不足を相殺出来るか!?
それでもこの馬はダイワメジャーにしては斬れるタイプではあるんですが
スピードとは逆ベクトルの母方の血統構成ですし兄姉は2000m重賞勝ち馬でもあり
 

メイショウオワラ




3戦3勝でようやく産駒初の重賞勝ちとなったセダブリランテスが代表的なディープブリランテ産駒
ここまで面白いように交互の成績を刻んで来てますが
ファルコンS、スイートピーS、ローズSいずれもが前走からアップ戦となる臨戦で凡走
ここはG1なんで当然アップ戦、前走ローズSはかなり頑張ってましたがね・・
母方がタイキシャトルにテスコボーイの系統なんでスピード特化されてます
2戦目で重馬場で勝ってはいますが血統的には良馬場のほうがいいように思えます
 

モズカッチャン




芝重賞だとハービンジャーは連対率&複勝率が最も高いのが京都コース
そして前走との間隔は一見開いてたほうがいい筈のハービンジャーですが
牝馬に関してはそんな事はなく数字だけなら間隔が詰まってるほうが圧倒的に好走してるという事実
前走がローズSなんで同じ父であるディアドラよりさらに1週間隔は詰まっております
産駒の京都2000m成績もクラスが上がっても全然落ちずに走ってるんですよねえ
しかも重賞だと延長臨戦での成績良いのがハービンジャーですが今回延長臨戦
母父キングカメハメハはキングマンボ系で母母父Storm Bootはストームキャット系
ちなみに名馬ロードカナロアがキンカメ×ストームキャットでしたから
この配合はスピード特化の魅力がかなりありそうです
前走ローズSは7着とリズムは悪くなっちゃいましたが
内から一瞬いい脚は使えてたのでプラス14㎏だった馬体重も踏まえて叩かれてのコース替わりで
 

ラビットラン




この馬は米国産馬ですから全体的な配合はスピード&パワーに長けております
父Tapitのイメージってやっぱりテスタマッタやラニに代表されるように「ダート」
芝って全くダメな印象があるんですが産駒成績を見ると実はそうでもなくて
上級条件では全く走ってないものの複勝率は34.1%あるんです
ダートが39.1%ですからそんなに変わらない所で推移してたのが驚きでした
ラビットランも2走前の初芝500万条件で勝利しその勢いのまま前走ローズSも勝利
Tapit産駒で初めて上級条件の芝レースで走った馬という事になり
これまでのTapit産駒とは一線を画す強い馬という可能性は十分あるでしょう
ただ個人的には絶好の狙い時だった2走前もローズSも軽視してる以上は今更ここでは買えないです
ここで買うくらいならローズSも2走前も買っとかんかい!!って感じですから(笑)
さすがに今回は人気になるでしょうから尚更ですね
 

リカビトス




この馬もディープブリランテ産駒でデビュー以来3戦全て差す競馬で上がり1位で1着
この時点でディープブリランテではなくディープインパクトちゃうんか!?という気も(笑)
ただレースを見るとエンジンが掛かりきるまでやや時間が掛かるタイプか
つまりピュッと斬れずに長くいい脚を使うといった印象
母方は凱旋門賞馬リボーの血が入ってるものの米国色の強い配合
母エンシェントヒルもダートで活躍した馬でしたから
従って出来れば良馬場で勝負したいように思えますね
 

リスグラシュー




父はハーツクライでサンデー系種牡馬
ヌーヴォレコルトとキョウワジャンヌの2頭が同じハーツクライ産駒で当レース馬券に
ハーツクライ産駒って実は京都芝重賞ではなかなか勝ち切れなくて
ロジクライ(シンザン記念)ベルラップ(京都2歳S)カポーティスター(日経新春杯)の3勝のみ
これは東京15勝・中山7勝・阪神6勝と比べても見劣る印象
ただ京都だと内回りと外回りで結構差があって
内回り【1.2.2.7】外回り【2.10.9.60】と分母の差はありますが内回りのここは悪くない印象
American Post×Miller’s Mateの母方は欧州配合で重いんですが
前走ローズSは3着としっかりまとめてきたのでリズムは悪くないか
 

レーヌミノル




この馬も父はダイワメジャーで京都2000m成績は勝ち切れないものの連対率と複勝率は高い傾向
同じ父であるポールヴァンドル&ミリッサと決定的に違うのは母方の配合でして
タイキシャトルにボールドルーラー系ですからスピード特化配合
母方からしたら良馬場で勝負したい印象ですがそうなると他馬の斬れに屈しそう
かと言って馬場が重くなればダイワメジャーでそんな馬場だった桜花賞の勝ち馬でもあるので
期待値は高くなりそうですがそうなると今度は逆に母方の配合が仇になりそう
今回どっちに馬場が転んでも中途半端な感じになるような気がしてならないんですがねえ
 

まとめ


 
今週の天気予報は悪いんですが雨量的にはそうでもないような感じもしてきてるので
馬場状態の見極めというのがギリギリまで必要になってきそうですね
もうそれによって大きく予想も変わってしまうと思います

ベタにディープインパクト産駒で攻める??
いやいや馬場が悪くなればダイワメジャーやステイゴールドで思い切る??
そして昨日ツイートしましたが。。敢えて間隔の詰まった臨戦のハービンジャーを買う??

まとめになってなくて申し訳ありません(笑)