今週のG1レースは中山競馬場芝2500mで行われる有馬記念2018
いよいよ今年の総決算となる有馬記念(グランプリ)
3冠&JC3歳牝馬に3歳牡馬3冠各勝ち馬の参戦がなかったのは残念ですが・・


ここでは出走予定馬1頭1頭の全頭血統考察withM
これを各馬五十音順にしていきます



種牡馬メモについてという記事を先日更新
気になった方はここから→購入する!

これはPDFファイルダウンロードという形式でありまして

【ダウンロードすればPCやスマホやタブレットで見れる】

【それを印刷すれば競馬場や自宅WINSでもパッと見れる】

 
つまり手軽にという事をコンセプトに
新種牡馬を含む100頭弱の種牡馬に関してのポイントを明記したものです

※サンプルページも見られるようにしてますので宜しくお願いします

イラスト 競馬8


 

過去の有馬記念から見えてきたポイント


有馬記念過去
これは過去4年における有馬記念1~3着馬の父と母父が分かるもの


ここでは路盤改装後の14年以降を見ていきたいと思います


■クイーンズリング
(母父Anabaa、母母父Bering

■ゴールドアクター
(母父キョウワアリシバ

■サウンズオブアース
(父母父Kris、母母父Secretariat)

■ジェンティルドンナ
(母父Bertolini、Bertoliniの母父がAlydar

■トゥザワールド
(父キングカメハメハ、母母母父Sharpen Up

これら過去4年で人気より着順が上で馬券になった馬
(15年4人気3着キタサンブラック除く)


目立つのは水色の血=非ミスプロのネイティヴダンサーの血
これは欧州系と米国系に枝分かれしていくんですが
基本的にはパワー&スピードに長けた血統
2500mなんで距離的にはスタミナ血統かと思いきや!?という感じ


しかもこれらにダンチヒやボールドルーラーといったスピードの血
これをセットで持ち合わせていた馬が実に多し
(ゴールドアクターの父スクリーンヒーローがダンチヒ内包)


キタサンブラックなんかはネイティヴダンサーこそ持ってなかったですが
母方が非常にスピード特化された配合

シュヴァルグランも母父Machiavellianがミスプロ~ネイティヴダンサー系


従ってポイントとしてはパワーとスピードの血を持ち合わせる馬
こんな馬を積極的に狙っていこうかと


キタサンブラック
クイーンズリング
シュヴァルグラン
サトノダイヤモンド
ゴールドアクター
サウンズオブアース

そして近3年で馬券になったこれら6頭
いずれもが京都2200m以上でのG1実績(3着以内)があった馬でした

京都もラストは平坦でスピードの持続力が問われる所もあるので
このあたりの実績は血統と組み合わせて考えると「なるほどな~」と



出走馬の考察


オジュウチョウサン

父ステイゴールドは改装前は有馬記念で特注種牡馬でした
産駒成績を見ても改装前の中山2500mで走りまくってましたが
改装後は成績は下降気味に
しかし昨年あたりからまた成績が上がってきてます(但し下級条件)
母方シンボリクリスエス×ミルジョージはバランス型

近走条件戦を使ってるフレッシュさと条件戦からの異端臨戦
このあたりは十分魅力的ではありますが
ここ2走があまりにも楽過ぎてここに飛び込んで来て果たしてどうか?
全体的な血統構成からスピードが足りない印象はあり


キセキ

父ルーラーシップはキングカメハメハの血をひくキングマンボ系種牡馬
さらにそれを辿るとミスプロ~ネイティヴダンサーに
ディープ×ドクターデヴィアスの母方はサンデー×欧州でバランス型
ただその奥がダンチヒで祖母がロンドンブリッジならスピードの支えはあり

とにかくこの一族はキセキ自身も含め重賞では延長臨戦を非常に好みます
キセキ近親成績
これがキセキ込みの近親芝重賞前走距離別成績

代表的なのは桜花賞→オークスを勝ったダイワエルシエーロ
キセキ自身の芝重賞延長成績も【2.2.2.1】

極悪馬場の菊花賞で力を出し切って勝ってから
その影響もあってか暫くリズムを崩してましたが
間隔開けて馬体を増やして距離短縮で臨んだ毎日王冠
この臨戦が結局効いて火が付いたのか行きっぷりが良くなり
その後延長臨戦だった天皇賞秋~JCと続けて好走
天皇賞秋の競馬からSっぽさも出てきてJCと連チャン
ここも今回も100mとはいえ延長臨戦
しかしやっぱり普通に気になるのはこの秋4戦目による疲労具合
特に前走JCが前半こそ緩かったですが
後半かなり厳しいラップで頑張ってしまったのがどう出るか!?


クリンチャー

父ディープスカイはサンデー系種牡馬
芝は2600m以上、ダートは2400m以上で数字が良くなる産駒傾向
このあたりアグネスタキオンの血をひいてますがスタミナ寄りの印象
もちろんこの馬自身もそんな成績を刻んでますね
母父ブライアンズタイムはロベルト系で昔の有馬血統
ディープスカイもダンチヒ内包(Chief's Crown)ですが
母母父がダンチヒでその奥がKrisでネイティヴダンサー系
出走馬の中でも血統的には非常に魅力的な位置にいます

2走前フォワ賞は6頭立てで逃げの競馬
前走凱旋門賞は多頭数の最内で逃げられず控える競馬
明らかに楽→苦の場面だったので17着は仕方なし
その楽であったはずのフォワ賞も最下位なんで何ともですが・・

海外からの異端臨戦で上がりが掛かりやすい舞台なのも良い
血統も悪くないですし状態次第では楽しみな馬


サウンズオブアース

15年の2着馬で父母父Krisがネイティヴダンサー
母母父Secretariatがボールドルーラー系
その2着の後は有馬で8着→7着と推移
共に1秒負けてないのはやはりここへの適性は感じられる(特に昨年)
今年もJC大敗後でもありますし頑張ってもこれ位に収まりそう


サクラアンプルール

父キングカメハメハがキングマンボ~ミスプロ~ネイティヴダンサー系
サンデー×ノーザンテーストの母方はスピード特化された配合
この血統構成はここに合いそうではあります


これは昨年の有馬記念ですがもう直線での不利が全て
これがなければかなり上位には来てたはずで適性は感じさせてくれました

昨年はアップ戦の重賞で2度好走
それに比べると今年は加齢の影響かそこまでの勢いは感じられない
買っても3連系の紐までが精一杯というところ


サトノダイヤモンド

父ディープインパクトはサンデー系種牡馬
母父Orpenはダンチヒ系なんでノーザンダンサー系
母母父Southern Haloとの配合はバランスよりもスピード寄りの印象
パワーも備える構成だとは思いますがそこまで合ってるとは思えず
(一昨年の勝ち馬に何ちゅう事を言うねん.笑)

前走のJCはG1(6着)→G2(1着)→G1という臨戦
このG1からG2のダウンで反応したディープ産駒は次のG1で奮わない
14年以降ディープ産駒G21着馬が次G1だった時の成績が【1.3.4.24】
そこで結局6着に終わってしまいました
これだけの馬が他の馬と同じように跳ね返せなかったというのは
さすがにもう往年の力は望めそうにないか。。
今年は金鯱賞と京都大賞典のみ走って共にダウン戦でのもの
今回はG1→G1になりますが
もう淡白さが増してる馬がここで復活は厳しいというジャッジ


シュヴァルグラン

父ハーツクライはサンデー系種牡馬
Machiavellian×ヌレイエフの母方はミスプロ×ノーザンダンサー
ミスプロはネイティヴダンサー系ではありますが
全体の血統構成は非常にバランスが取れた配合

前走JCは間隔を開けての臨戦だった京都大賞典からの2走目でG1
16年 アル共→JC
17年 阪神大賞典→春天
17年 京都大賞典→JC
18年 大阪杯→春天
これまで同じようなパターンだった臨戦では3.2.1.2着ときっちり好走
従って馬自身十分走れるタイミングであると考えて高評価しましたが4着
内容的にはせめてスワーヴリチャードは交わして欲しかったかなと

昨年の有馬記念そして今年の天皇賞春
いずれもG12戦目でまとめてきており今回はG12戦目
ですが・・絶好のタイミングと思えた4着の後ではちょっと評価はし辛し


スマートレイアー

父はディープインパクト
母方がホワイトマズル×Groom Dancerという欧州配合
う~ん・・合ってないかなと
しかも得意のダウン戦であった2走前京都大賞典で1.1秒負け
前走のエリ女もそうですが
元々アップ戦のG1では秋華賞以来悉く弾き返されてた馬
さすがにここはもう厳しいのではないかと


パフォーマプロミス

父ステイゴールドは改装前は有馬記念で特注種牡馬でした
産駒成績を見ても改装前の中山2500mで走りまくってましたが
改装後は成績は下降気味に
しかし昨年あたりからまた成績が上がってきてます(但し下級条件)
母方タニノギムレット×Northern Dancerはバランス型という認識

前走アルゼンチン共和国杯は超絶糞スローで相手も込みで楽だった感じ
ステゴ的にそこから強い所へ飛び込んで行くのは悪くないんでしょうが
どうしても引っ掛かるのが宝塚記念9着という結果
ここで一度跳ね返されてるというのがねえ・・


ブラストワンピース

父ハービンジャーはダンチヒの血を引く欧州ノーザンダンサー系種牡馬
父母父Beringがネイティヴダンサー系
つまり父はダンチヒ×ネイティヴダンサー系という配合
産駒の中山2500m成績は特に突出してはいませんが
現状の有馬記念で非常にマッチする種牡馬なのでは?と考えています
母父キングカメハメハ×母母父フジキセキ
この母方はパワーとスピードに長けた配合

菊花賞とダービーここまで2度の凡走はいずれもG1
そう思えばここでも足らないかもしれませんが
菊花賞が13頭立ての新潟記念
ダービーが10頭立ての毎日杯
いずれも共に異端臨戦ではあったんですが王道ではない所から
しかも楽な競馬の後でもあったかと
今回も菊花賞からの臨戦で異端臨戦ですが今度は王道からの臨戦
苦とまでは言わないものの新潟記念が楽過ぎた後だっただけに
菊花賞は馬自身ギャップとして感じたはず
従って過去2度凡走したG1とは違う形に期待してもいいのかなと


マカヒキ

父ディープインパクトはサンデー系種牡馬
フレンチデピュティ×Rainbow Cornerの母方はバランス型
従って全体の構成は非常にバランスが取れた血統構成馬

前走の天皇賞秋はG1(4着)→G2(2着)→G1という臨戦
(サトノダイヤモンドの所でも書きましたが)
このG1からG2のダウンで反応したディープ産駒は次のG1で奮わない
結局7着に終わってしまいました
これだけの馬が他の馬と同じように跳ね返せなかったというのは
さすがにもう往年の力は望めそうにないか。。

牡馬においてのディープ×フレンチ古馬は距離が延びていいとは思えず
まして全姉がウリウリならもっと早くにマイルで見たかったなあと


ミッキースワロー

父はトーセンホマレボシでディープの血をひくサンデー系種牡馬
産駒の芝距離別成績を見ると
根幹距離より非根幹距離向きという傾向にも思えます
従って前走2400mから2500mというのはプラスかも!?
ジャングルポケット×Lyphardの母方は欧州配合
一見合わないようにも見えますが
トーセンホマレボシがノーザンテーストとミスプロを内包
そして母父ジャングルポケットは急坂重賞特注でもあり

前走JCは後方から上がり1位
今回は延長臨戦で前に行く位置取りも掛かる期待
”ちゃんと”乗ってくれれば期待しても良さそう


ミッキーロケット

父キングカメハメハがキングマンボ~ミスプロ~ネイティヴダンサー系
ですが・・母方Pivotal×Caerleonが欧州ノーザンダンサー系配合
ここではやや重い部類の血統構成なのかなと

2走前宝塚記念はややタイトな前傾ラップと湿った馬場
血統が重いのであるならば余計にこの馬に向いた条件2つであったかと
週末天候悪化の予報はこの馬に追い風かもしれませんが
キセキのここ2走の逃げは後半特化型なのでねえ


モズカッチャン

父ハービンジャーはダンチヒの血を引く欧州ノーザンダンサー系種牡馬
父母父Beringがネイティヴダンサー系
つまり父はダンチヒ×ネイティヴダンサー系という配合
産駒の中山2500m成績は特に突出してはいませんが
現状の有馬記念で非常にマッチする種牡馬なのでは?と考えています

モズカッチャン3
これはハービンジャー産駒の芝重賞×非ノーザンファーム生産馬
このパターンにおける前走間隔別成績(17年以降)
このラインは”熱されてから”という傾向なのかなと
実際モズカッチャンの5連対の間隔は全て6週以内でのもの
ですので今回エリ女から6週という間隔での臨戦は理想的

しかも母方がキングカメハメハ~Storm Boot~Chief's Crown
ミスプロ×ストームキャット×ダンチヒなんで
まさにパワーとスピードに特化された配合

内から来た4走前の京都記念も「おっ!」と思わされましたが
もっとビックリしたのが2走前の札幌記念
後方からで今までにない形での好走
今回は叩かれて相手が強化されたところへ飛び込んで行く
この馬の臨戦としては物凄くそそられますし
騎手もこの馬を完全に手の内に入れており騎乗時は全くロスがなし
マイナス材料を見付けるのが難しい位にプラスだらけかと(罠か??)


リッジマン

父スウェプトオーヴァーボードはフォーティナイナー系種牡馬
ミスプロ~ネイティヴダンサーの血筋ではあり
Caerleon×Damascusの母方はやっぱり重たさを感じる配合
スウェプトオーヴァーボードのくせに
全くスピードを感じさせないというのは
この母方そしてDamascusの4×3というパワー色強めなのがそうさせるのか

一見有馬記念の2500mという条件は悪くないようにも思えますが
好走ゾーンは3000m以上と2600m限定
スタミナの問われる舞台でしか好走がなくやはりスピードに不安


レイデオロ

父キングカメハメハがキングマンボ~ミスプロ~ネイティヴダンサー系
シンボリクリスエス×Seeking the Goldの母方はパワー色強めも
祖母レディブロンドと母ラドラーダならスピードも供給されてるかと
血統構成からはここでのマイナスはほぼ感じられない

2走前オールカマーより前走の天皇賞秋は
数字だけなら道中のペースが早くなりました
(オールカマー35.9-48.2-60.5、天皇賞秋36.2-47.7-59.4)
その天皇賞秋でオールカマーより短縮臨戦で位置取りを上げてました
京都記念にドバイは折り合いを欠いてたふしもありましたし
これらからして現状スピードに寄ってるか?ならば500延長でどうか?
間隔を開けたズルい臨戦なんで突くとするならこれ位か



最後に注目馬をどうぞ


これを踏まえて現時点で
”穴っぽいところ”と”人気どころ”それぞれで注目してる馬を挙げておきます


【穴】
クリンチャー

【人】
モズカッチャン